国会の場合は、通常国会の冒頭で内閣総理大臣が行う演説を施政方針演説としています。町では、横瀬町議会の3月定例会において、町長が施政方針を述べています。
施政方針とは、その1年間の町政運営の基本方針として、政策の姿勢を示すとともに、翌年度の主要事業や予算についての方向性を示すものです。
横瀬町議会 令和8年3月定例会 施政方針
本日、一括上程されました令和8年度一般会計予算、特別会計予算、公営企業会計予算の審議をお願いするにあたり、私の施政方針を明らかにし、議員各位並びに町民の皆様のご理解とご支援を賜りたく存じます。
【基本方針】
現在、私たちの横瀬町、そして日本は、極めて不透明で混沌とした国際情勢の中にあります。遠く離れた地で続く紛争や地政学的な緊張は、決して対岸の火事ではありません。グローバル化が進展した現代社会においては、世界のどこかで生じた動揺が、瞬時にしてサプライチェーンの混乱やエネルギー供給の不安定化を招き、私たちの日常生活を直撃します。
とりわけ、長引く円安基調とエネルギー価格の高騰を背景としたインフレの進行は、一過性の現象に留まることなく、恒常的な物価上昇として町民生活に重くのしかかっています。日々の食卓に並ぶ食品の値上げ、冬場の暖房費や電気代の負担増、そして物流コストの上昇に伴うあらゆる物資への価格転嫁。これらは、町民の皆様の家計をダイレクトに圧迫し、特に将来への不安を抱える現役世代や、限られた所得の中で生活をやり繰りされている高齢者世帯にとって、深刻な問題となっています。
「今日よりも明日が豊かになる」と当たり前のように信じられていた時代はとうの昔に終わり、私たちは今、「チャレンジ(挑戦)をしなければ今日よりも明日が厳しくなり続ける」という、危機感の中で町政運営を担っています。だからこそ、この激動の時代の中でも町民の皆さまの暮らしが「安全」で「安心」であること、お一人おひとりが、ウェルビーイング(幸福)を感じられるよう、行政はこれまで以上に敏感に社会の動向を捉え、迅速かつきめ細やかな支援を講じていかなければなりません。
令和7年度は、合併70 周年町制施行40 周年という大きな歴史の節目を越えて、新たな歩みを始めた一年でした。ここまで、第6次横瀬町総合振興計画が掲げる「7つの柱」に基づく施策を粘り強く継続してきた結果、厳しい状況下でも確かな成果が表れています。
人口ビジョンを作成し、人口減少を抑制すること、人口減少に備えることを組織的に対応し始めてから10 年が経過します。この間、切れ目ない子育て支援や、移住促進策などをはじめとする施策を打ち出し続けた結果、当町の人口は、令和8年1月1日現在、10 年前に想定した趨勢人口(自然体の人口)7,012 人に対して、住民基本台帳ベースで、予測を490人上回る7,502 人、県推計ベースでも342 人上回る7,354 人という当時の予測を上回る結果になっています。さらに、令和7年度は、2月末までの11 か月で、転入超過が40 人になっており、この10 年で初めて、年度の社会増減が「転入超過」に転じる可能性が高くなりました。とりわけ、中学生以下の若年人口に絞ると、実は、令和3年度以降ずっと転入超過が継続しています。これは、若い世帯の転入超過が続いているということです。大規模な住宅開発などがない中で、当町の人口動態に確かな変化が生じてきています。また、昨年9月、民間の住宅情報ランキングにおいて「住み続けたい街(埼玉県内)」第1位という評価をいただきました。こうして、複数メディアのランキング等で評価されるようになってきたのは、私たちが町民の皆様と進めてきた町づくりが町内外に認知され浸透してきたということと理解しますが、なによりも、町民の皆様が守り、繋げてきた「共助」を支える地域コミュニティがしっかり機能していること、加えて、この10 年あまりの間に、関係人口や移住者がかかわり形成されてきた新しいコミュニティが広がり続けていること、それらが徐々に交わり始めて横瀬町ならではの新たなコミュニティ(人の輪)の形ができ始めていること、町づくりが「官」主導に留まらず、「民」の自発的自立的な活動が広がってきていることなどが大きく影響していると考えます。
令和7年9月の西武鉄道株式会社との町づくりに関する包括連携協定の締結をはじめとする民間企業との連携、そして自治体間での連携は、ますます深化してきており、外部の人材やノウハウが町に集まる状況、活用しやすい状況がつくれています。これらの連携は、二地域居住先導的プロジェクトの実装事業やグリーンインフラの実装事業、省エネルギー型暮らし体験住宅設置など様々な分野にも効果的に活かされてきています。令和8年度は、これまで築いてきた多様な共創パートナーとの連携をより一層、住民福祉の向上に繋げていきます。第6 次横瀬町総合振興計画で掲げた、「人づくり」「健康づくり」「安全安心づくり」「産業づくり雇用づくり」「賑わいづくり中心地づくり」「景観環境づくり」「人の輪づくり」、という7つの柱に込められた各施策をバランス良く展開し、町民の皆様の幸せ(ウェルビーイング)のために全力で邁進していきます。
令和8年度の町政運営にあたり、四つの重点テーマを挙げます。まず一つ目は、現在の厳しい経済状況や社会情勢の急激な変化を踏まえると、「生活者支援」、「町民の生活に寄り添うこと」、になります。これまで以上に町民の皆様の声に耳をそばだて、対話を通じて信頼関係を深め、各課所連携して対応していきます。とりわけ、町民課、健康子育て課、福祉介護課の「福祉3課」の連携をさらに深めます。どの窓口を入り口としても、インフレ下の生活支援や複雑化する困りごとに迅速かつ丁寧に対応し、町民に徹底して寄り添う福祉を実践します。また、第二の柱「健康づくり」にかかる大きな課題である町民の健康寿命延伸を図るための取り組みを福祉3課連携のもと、「よこぜ健幸ひろば」事業などにより展開していきます。これらを通じて、多世代が共に学び、体験し、交流する場を積極的に創出し、「健康づくり」と「人の輪づくり」に繋げていきます。
二つ目は、「中心地づくり」です。10 年前に立ち上げた、官民連携プラットフォーム「よこらぼ」が今日までよく機能し、多様な人材やアイデアが町に流入し、町にあった既存の資源と交わり、その中から様々な展開が生まれてきました。平成31 年(2019 年)4月にArea898 がオープンし、これが起点となり、ここから、Lab 横瀬や民営のNAZELAB などが集積し、町民会館なども含めて、町民、来街者、小さな子どもたちから高齢者まで多世代の多様な人々が集う、横瀬町の新たな中心地の形成が始まりました。今月末には、旧役場跡地に、省エネルギー型暮らし体験住宅が完成予定で、中心地に新たな機能が加わります。「人々が集い、交流する場所をまちなかにつくること」「ヘソのない町にヘソをつくること」を目指し、始めた「中心地づくり」が具体的に形になってきました。令和8年度は、この「中心地づくり」を一歩進めて、より多くの町民に活用され、交流を促す、中心地(まちなか)の公園機能の形成に着手していきます。
町民アンケートによると、「自然を身近に感じられること」を町民の皆様が重視していること、実際に「子どもが安心して遊べる場所がまちなかに欲しい」という声が多かったこと、などに町として対応していきます。国や県の補助金等を活用しながら、ウォーターパーク・シラヤマの整備を令和8年度も継続するとともに、兎沢町有地の有効活用に向けた整備に着手します。兎沢町有地は、町民の皆様と共に「(仮称)まちなか原っぱ公園」を目指し整備を始めていき、県が進める中郷交差点改良事業とも連携し、中心地エリアの回遊性、安全性を高めていきます。まちなかの公園機能の形成は、中心地に集まる人の層を拡げ、より多くの町民、来街者が、より頻繁に中心地を訪れることに繋がることになります。子どもたちが安心して遊べる場をつくり、多様な世代が自然と集う空間を創出することで、歩いて楽しい、賑わいのある中心地エリアの形成を図っていきます。
これは、5の柱「賑わいづくり中心地づくり」を進展させることはもちろん、将来、「人づくり」「健康づくり」「安全安心づくり」「景観環境づくり」「人の輪づくり」にも繋がることが期待されます。
三つ目の重点テーマは、「担い手不足」への対応です。少子高齢化が進み、コミュニティの繋がりが希薄化しつつある現状、様々な分野での「担い手不足」は、一過性の問題ではなく、中長期的な視点での対策が不可欠な構造的課題です。これまで当町は、地域おこし協力隊、集落支援員、地域活性化起業人などに代表される外部人材や移住人材の力を借りて、町づくりに活かしてきました。その中で、農林業分野の推進、地域コミュニティ活動や伝統文化の継承まで様々な場面で、担い手不足の解消に繋がるケースが出てきました。また、多様な人材が集まることで、中心地エリアを拠点に、属性に捉われない新たな人的ネットワーク、新しいコミュニティ(人の輪)が形成されてきました。令和8年度は、既述の福祉分野を含めた一層の連携、中心地エリアの機能拡充などを契機として、これまで社会参画の機会が限られていた町民の皆様の新たな活躍の場、交流の場を広げ、新たな人の輪をつくり続けることで、地域コミュニティの維持・強化、担い手不足の解消に繋げていきます。
最後の四つ目、令和8年度は、あらためて、「行政運営の最適化」を大きなテーマに掲げます。役場の「仕事の中身」や「進め方」や、しばらく固定化している報酬等の妥当性をあらためて検証することを進めていきます。令和8年度予算は、物価や人件費の上昇のあおりを受け、財政的には非常に厳しい前提で予算編成を行いました。全課に経費削減目標を課し、未来へ向けた重要な事業は優先順位をつけ継続しつつも、無駄をそぎ落とした引き締まった予算編成としました。町の財政状況が厳しさを増す中、持続可能な行政運営のために、令和8年度は、あらためて、一層の効率を図るべく、地域活性化起業人など専門家の知見もいただき、役場の業務プロセスそのものを再構築するBPR(業務プロセス再構築)の推進に着手します。さらに、変化し続ける経済状況の中で必要な報酬の見直し等も進めていきます。また、ここへきて進化が著しい生成AI については、よく学び、現場での活用を一歩進め、安全に適切に住民サービスの向上に役立てていきたいと考えます。公共交通については、「乗り合いブコーさん号」や民間バス路線のあり方なども含めて、あらためて検証し、最適化を図るための調査検討を始めていきます。
これまでに粘り強く継続してきたことが、相互に繋がり、点が線になり面になり、町内外で認知され始め、町のブランド力になり、ここへきて人口動態にも変化の兆しが見えてきました。遠い目標だった、「この町の未来を変える」ことが現実的にもう少しで手が届くところまできた、という確かな手応えを感じています。一段と高いレベルでのチャレンジが可能になるところまで、私たちは登ってきました。一人ひとりの多様な幸せが花開く「カラフルタウン」の実現に向け、その先にある「日本一住みよい町、日本一誇れる町」の実現に向け、職員と共に、全力で町政運営にあたり、この町の新しい未来を切り拓いていきます。
【令和8年度 重点施策】
続きまして、新年度の重点施策について説明させていただきます。第6次横瀬町総合振興計画の目標「カラフルタウン」実現に向けた7つの柱ごとに、重点施策を申し上げます。
1の柱、切れ目ない子育て支援と教育の連携を目指す「人づくり」です。
はじめに、これまで継続してきた結婚・妊娠・出産・育児の切れ目ない支援の取り組みは、人口動態によい影響を及ぼし、令和3年度以降、中学生以下の若年人口の転入超過が続いています。引き続き、「結婚新生活にかかる支援」、「出産・子育て応援事業」、「小学校、中学校入学時での祝い金」、中学校の卒業時の「巣立ち応援金」、そして小・中学校の給食費の無償化などを強力に推進していきます。
加えて、こどもに対する地域の支援体制を強化するため、地域にある様々な場所を活用し、安全安心で気軽に立ち寄ることができる「こどもの居場所」づくりを積極的に進めていきます。
また、国際的視野をもつ人材を育成するため、中学生の国際交流事業として、令和7年度からはじまった国内で海外の異文化を体験するプログラムや従来の国内事業を引き続き進めていきます。
保育所では、継続的に施設・設備の改修に取り組み、保育環境が充実してきています。引き続き、保育業務支援システムの導入などにより、保育サービスのさらなる向上を図っていきます。
次に、2の柱、全ての町民が健康に暮らせることを目指す「健康づくり」です。
まず、町民課、健康子育て課、福祉介護課の「福祉3課」の連携により、令和7年度から「健康寿命延伸プロジェクト」を立ち上げました。令和8年度は、新たに「7つのととのう」を実現する「よこぜ健幸ひろば」に重点的に取り組んでいきます。
これまでの積み上げにより、町民の歩きたくなる意識を醸成してきた「日本一歩きたくなる町プロジェクト」ですが、引き続き、各種ウォーキング事業や保育所児童を対象としたウォーキング指導に積極的に取り組むとともに、新たに、秩父札所午歳総開帳にあわせた札所をめぐるウォーキング事業に取り組みます。
町民の皆様にたいへん好評をいただいている「移動スーパー参入促進事業」ですが、引き続き、移動スーパーの事業者と連携して、販売場所の見直しを行いながら、買い物の機会や町民同士の交流の機会を確保するとともに、高齢者等の見守り活動をしていきます。
新しい認知症観と地域共生社会の推進を地域に浸透させていくため、認知症啓発のシンボルカラーであるオレンジ色の花、マリーゴールドを育てる活動、オレンジガーデンプロジェクトを推進していきます。
さらに、地域福祉、障がい福祉及び高齢者福祉関連の諸施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、「地域福祉計画」、「障害福祉計画」及び「介護保険事業計画」等を策定していきます。
次に、3の柱、防災、防犯、防火対策や、交通安全対策を推進し、全ての町民が安全で安心に生活できる環境づくりを目指す「安全安心づくり」です。
まず、防災対策として、自主防災組織を強化するため、リーダーの育成や防災訓練を促進するとともに、防災講演会や広報活動による啓発活動を推進します。災害時に使用する物資・資材等の災害用備蓄品を引き続き整備し、万一の災害時に備えます。
防犯対策では、引き続き、世帯等での防犯カメラ設置への補助や、集落支援員などの外部人材と連携・協力した青色防犯パトロール活動などにより、犯罪抑止力の向上を図ります。
町民の生活基盤である町道については、町道5号線、118 号線、3175号線等の道路整備を引き続き、鋭意進めます。また、一般国道299 号では、中郷交差点の改良が目に見える形で進んでいます。主要地方道熊谷小川秩父線とあわせて、引き続き、交差点改良及び歩道整備を積極的に促進し、利用者の安全性・利便性の向上、渋滞の解消を図ります。
町民の足である地域公共交通ですが、引き続き、予約型乗合タクシー“乗り合いブコーさん号”の運行と路線バスの確保に取り組み、町民にとって利便性の高い公共交通を目指します。加えて、持続可能で利便性の高い二次交通サービスを構築するため、二次交通利用計画を策定し、あわせて、地域公共交通の見直し等の検討を進めます。
次に、4の柱、多様な働き方や生き方が実現できる環境を目指す「産業づくり雇用づくり」です。
まずは、いまや町のブランドとなった「日本一チャレンジする町、日本一チャレンジを応援する町」を象徴する官民連携プラットホーム「よこらぼ」ですが、令和7年度からは創業等の支援補助制度を加え、第2期がスタートしました。令和8年度は、「よこらぼ」がスタートして10 周年を迎えることから、記念事業を開催し、この節目をきっかけとして、より一層「ヒト・モノ・カネ・情報」の流れを促進し、町内の活性化、住民福祉の向上に繋げていきます。「道の駅果樹公園あしがくぼ」や「キッチンENgaWA」、「ENgaWA 駅前食堂」などの指定管理を行っている、有限会社果樹公園あしがくぼ、その100%出資の子会社である地域商社「株式会社ENgaWA」は、地場産品を活用した商品開発などに積極的に取り組んでいます。これらの取り組みが、町内の新たな経済循環や雇用創出に繋がるよう、地域おこし協力隊や地域活性化起業人などの外部人材を活用しながら、引き続き、連携・協力して取り組んでいきます。
さらに、二地域居住をはじめとする新たなライフスタイルに対応するため、Lab 横瀬や舎場シンワ、省エネルギー型暮らし体験住宅などの移住体験施設を積極的に整備・活用しながら、地域おこし協力隊や集落支援員などの外部人材と連携・協力して、町での暮らし体験などの体験機会を創出していきます。
UIJ ターンを促進するため、東京圏から移住してきた起業者へ、支援金等を交付する「移住就業等支援金」や、秩父地域外から移住した企業就職者への支援となる「定住就職促進奨励金」などに引き続き取り組んでいきます。
次に、5の柱、観光などで訪れる交流人口や、地域や地域の人々と多様に関わる、地域外の関係人口の増加を図り、賑わいを目指す「賑わいづくり中心地づくり」です。
中心地づくりが進捗しています。町民会館やArea898、899 などの公営施設とLab 横瀬、タテラボ、NAZELAB などの民営施設が集積し、このエリアを活用して町民の皆様が様々なイベントを開催するなど、この周辺エリアが横瀬ならではの中心地を形成してきました。
このエリアにあるウォーターパーク・シラヤマは、令和6年度から、駐車場の拡張や遊具の設置などに取り組んできましたが、引き続いて、歩行者用吊り橋や右岸の公園などを整備するとともに、様々な地域・年代の方々、誰もが気軽に立ち寄り、集まり、交流し、活動することのできる中心地づくりを進めます。
さらに、横瀬駅・兎沢町有地周辺のエリアについては、これまでに兎沢町有地周辺の現況調査や概略設計、そして土地所有者等の皆様への説明会やフィールドワークなどを実施しました。次のステップとして、土地所有者等の皆様からのご理解・ご協力をいただきながら、詳細設計や進入路の整備を進めます。
「日本一歩きたくなる町プロジェクト」では、関係機関との連携により、里山まるマルシェなどのイベントの開催や、ウォーキングコースの整備などに取り組み、引き続きウォーキング文化の醸成、歩きたくなる町としての取り組みを積極的に進めていきます。
多くの観光客を誘致するため、開設10 周年を迎える花咲山公園などの観光資源を活用したイベントの開催、スムーズな移動と周遊性を高めるための観光案内板・道標の設置に取り組んでいきます。
地籍調査では、第12 区の一部、ウォーターパーク・シラヤマ、そして町民会館周辺を対象として、一筆ごとの土地の確認など現地調査を進めます。
次に、6の柱、自然を大切にし、美しい景観と暮らしやすい住環境が調った、自然と共存する暮らしを目指す「景観環境づくり」です。
まず、省エネルギー対策として、令和7年度完成予定の「省エネルギー型暮らし体験住宅」を活用し、住環境に対する意識向上等を図っていきます。また、既存住宅のリフォームや省エネルギー改修、省エネ家電製品買換に対する補助を引き続き行い、居住環境の向上やクリーンエネルギーの普及、空き家の有効活用の促進を図ります。
空き家対策は、空家対策計画による空き家の適正な管理を推進するとともに、引き続き、老朽空き家の除却補助、危険なブロック塀の撤去補助も行います。
また、空き家等の追跡調査とともに、空き家活用の掘り起こしに取り組み、空き家バンクや補助制度を活用しながら、空き家の有効活用を目指します。
森林整備では、令和6年3月に、埼玉県伊奈町と「未来につなぐ森づくり連携協定」を締結し、伊奈町と横瀬町が共同で、横瀬町の森林整備を行っていますが、引き続き、持続可能な森林整備体制の充実とともに、森林や地域資源を活用した、地域間交流の活性化を図ります。
下水道事業は、引き続き、公営企業会計として経営の効率化・健全化を図るため、下水道ストックマネジメント計画策定や自家発電設備の設置などにより、将来にわたる持続可能な経営に向けて取り組んでいきます。
次に、7の柱、温かい人の輪がたくさん生まれ続け、豊かな多様性があふれる町を目指す「人の輪づくり」です。
町の二大イベントである「町民体育祭」と「よこぜまつり」をはじめ、「日本一歩きたくなる町プロジェクト」や「みんなでつくる日本一幸せな町横瀬」などのイベントや事業を通じて、引き続き、内容等に工夫を凝らし、人の輪づくりに繋げていきます。
地域おこし協力隊や集落支援員の制度を、引き続き積極的に有効活用していきます。地域コミュニティ活動をはじめ、林業分野、有害鳥獣対策を含む農業分野、観光分野、子育て支援分野、そして、地域商社である株式会社ENgaWA での活動など、行政課題に対応した地域活性化に意欲のある地域内外の人材を積極的に募集していきます。
町の文化財では、その保護、保存、活用とともに、伝統文化の継承のため、引き続き、「地域文化財活用推進実行委員会」に対し、国の補助制度を活用しながら、町内の文化財にかかる用具の修理や後継者養成等を支援していきます。
最後に、7つの柱を支える土台についてです。
まず、「日本一相談しやすい町」を目指して、なんでも相談室での「オンラインカウンセリング」、「町政懇談会 町民と語る会」や「地域版町政懇談会 町長と語る会」などに引き続き取り組むとともに、新たに、多世代が交流しながら、健康について気軽に相談できる「よこぜ健幸ひろば」を開催し、対話を通じて相談しやすい雰囲気をより一層醸成していきます。
町の広報活動をより積極的に展開していくため、町の取り組みやイベント等を発信すべく、引き続き、秩父地域の地元メディアである「ちちぶFM」の番組を活用していきます。
財政状況の厳しさが増す中、持続可能な行政運営のために、地域活性化起業人など専門家の知見をいただきながら、役場の業務プロセスそのものを再構築するBPR(業務プロセス再構築)の推進に着手し、一層の効率化を図ります。
秩父地域の広域連携については、全国のモデルになるような連携を進められていると考えます。令和8年度は、この連携をより一層密にし、医療をはじめとする地域課題に鋭意対応していきます。
広域連携に加えて、本町と連携協定を締結している、福島県磐梯町、島根県海士町、そして鳥取県北栄町はもちろんのこと、先進的な取り組みを行う全国の自治体に連携の輪を広げ、それぞれの持つ資源や特長を活かしながら、幅広い分野で地域を超えた柔軟な自治体連携を展開していきます。
地域活性化起業人制度や企業版ふるさと納税制度などを、引き続き有効に活用し、民間企業等のノウハウや知見を活かし、町の活性化や住民福祉の向上に繋げていきます。
以上、令和8年度における第6次横瀬町総合振興計画の目標「カラフルタウン」実現に向けた、重点施策を申し上げました。
【令和8年度 予算概要】
議案第18 号 令和8年度横瀬町一般会計予算
議案第19 号 令和8年度横瀬町国民健康保険特別会計予算
議案第20 号 令和8年度横瀬町介護保険特別会計予算
議案第21 号 令和8年度横瀬町後期高齢者医療特別会計予算
議案第22 号 令和8年度横瀬町下水道事業会計予算
の概要を申し上げます。
令和8年度は、第6次横瀬町総合振興計画の後期基本計画に基づき、多様な幸せが花開くカラフルタウン実現に向けて、町民の皆様との「対話」と「連携」を大切にしながら、事業を全力で進めていきます。
事業実施に向けて、限られた財源を適切に配分しつつ、積極的に事業を進めていく予算を編成しました。
その概要を申し上げます。
令和8年度の予算額は、一般会計47 億4,800 万円、特別会計3会計合計20 億3,785 万2 千円、公営企業会計7 億5,155 万5 千円、全体での総額は、75 億3740 万7 千円となります。
続きまして、予算の主な内容を申し上げます。
まず、一般会計ですが、歳入歳出予算総額は47 億4,800 万円で、対前年度0.15%、700 万円の減額となります。
歳入予算の柱である町税は、11 億4,747 万9 千円で、全体の24.2%を占め、対前年度0.4%、1,669 万3 千円の減額となります。このうち、個人町民税は、給与所得者の税収が増加傾向にあるものの、個人事業主等においては物価高騰の影響から経費が嵩み、所得の伸び悩みが見られること等を勘案し、前年度より1,510 万3 千円の減額を見込んでおります。
地方交付税は、前年度の交付実績及び国の令和8年度地方財政計画に基づき、普通交付税14 億3,000 万円、特別交付税3 億3,600 万円を計上し、全体の37.2%を占め、対前年度9.1%、1 億4,740 万円の増額となります。
国庫支出金は、障害者自立支援給付費国庫負担金9,445 万6 千円、社会資本整備総合交付金8,801 万2 千円、子どものための教育・保育給付費国庫負担金6,696 万円7 千円、などを見込んでおりますが、地域未来交付金9,085 万円の皆増などにより、前年度比19.0%増の5 億4,378 万9千円を計上しました。
県支出金は、障害者自立支援給付費県負担金4,722 万8 千円、子どものための教育・保育給付費県負担金2,894 万2 千円、小学校給食費負担軽減交付金1,761 万7 千円などを見込み、対前年度19.6%減の2 億5,529 万6 千円を計上しました。
町債は、町道改良事業債3,260 万円のほか、保育所の設備改修に対するものとして、こども・子育て支援事業債1,830 万円などを見込んでいますが、秩父広域市町村圏組合の水道事業に対する出資債の皆減などにより、対前年度75.7%減の5,090 万円を計上しました。
続きまして、歳出について性質別に主な内容をご説明申し上げます。
人件費は、9 億5,234 万4 千円で、全体の20.1%を占めており、対前年度1.5%、1,440 万5 千円の増額となります。
物件費は8 億6709 万円で、全体の18.3%を占め、対前年度9.2%、8,809 万2 千円の減額となります。主な事業としては、地域おこし協力隊や集落支援員の活動業務委託料、学校給食にかかる材料費及び調理等業務委託料や、地籍調査業務委託料などがあります。
扶助費は、5 億9,311 万2 千円で、全体の12.5%を占め、対前年度1.6%、915 万1 千円の増額ですが、このうち最も多くを占めているのが障害福祉サービス費等負担金であります。
補助費等は、9 億2,214 万6 千円で、全体の19.4%を占め、対前年度2.5%、2,250 万円の増額ですが、このうち最も多くを占めているのが秩父広域市町村圏組合への負担金であります。
普通建設事業費は、5 億4,748 万7 千円で、全体の11.5%を占め、対前年度46.7%、1 億7,431 万8 千円の増額となります。主な事業としては、都市公園整備事業、ウォーターパーク・シラヤマ施設整備事業、社会資本整備総合交付金町道整備事業などがあります。
公債費は、4 億2,494 万1 千円を計上しました。対前年度13.6%、5,100 万3 千円の増額となっています。
続きまして、特別会計です。
まず、国民健康保険特別会計ですが、国民健康保険制度は、平成30 年度から埼玉県が財政運営の主体となり、町は資格管理、保険給付、保険税の賦課・徴収、保健事業などの業務を行っています。
予算総額は、10 億1,155 万6 千円で、対前年度1.2%、1,208 万8 千円の増額となります。
歳入では、主に国民健康保険税1 億8,487 万8 千円、県支出金7 億5,901 万5 千円を計上しました。
歳出では、保険給付費が7 億4,117 万4 千円で、全体の73.3%を占めており、前年度に比べ391 万9 千円の減額となります。
続いて、介護保険特別会計ですが、予算総額は、8 億6,271 万6 千円で、対前年度4.1%、3,715 万3 千円の減額となります。
歳入では、主に保険料1 億9,476 万9 千円、支払基金交付金2 億1,758 万7 千円、県支出金1 億1,991 万9 千円を計上しました。
歳出では、保険給付費が7 億7,442 万8 千円、地域支援事業費が5,412万9 千円で、全体の96.0%を占めています。
続いて、後期高齢者医療特別会計ですが、後期高齢者医療制度は、町と埼玉県後期高齢者医療広域連合とが連携して運営しています。
予算総額は、1 億6,358 万円で、対前年度19.1%、2,617 万7 千円の増額となります。
歳入では、保険料と一般会計からの繰入金で総額の99.9%を占め、歳出では、広域連合への負担金が総額の97.6%を占めています。
続きまして、下水道事業会計ですが、令和5年度から地方公営企業法の財務適用を受け、公営企業会計として運営しています。
まず、収益的収入は、3 億8,153 万5 千円、収益的支出は、3 億7,650万7 千円を計上しました。
また、資本的収入は、2 億8,018 万2 千円、収益的支出は、3 億7,504万8 千円を計上しました。
このうち、資本的収入が資本的支出に対し不足する額9,486 万6 千円は、過年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額562 万7 千円、当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額36 万6 千円、過年度分損益勘定留保資金6,423 万円、当年度分損益勘定留保資金2,464 万3 千円で補てんするものであります。
以上、「施政方針」及び「令和8年度予算概要」について述べさせていただきました。
議員各位並びに町民の皆様には、行政運営により一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。