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施政方針

更新日: ページ番号:000236

国会の場合は、通常国会の冒頭で内閣総理大臣が行う演説を施政方針演説としています。町では、横瀬町議会の3月定例会において、町長が施政方針を述べています。
施政方針とは、その1年間の町政運営の基本方針として、政策の姿勢を示すとともに、翌年度の主要事業や予算についての方向性を示すものです。

横瀬町議会令和5年3月定例会  施政方針

 本日、一括上程されました令和5年度一般会計予算、特別会計予算、公営企業会計予算の審議をお願いするに当たり、私の施政方針を明らかにし、議員各位並びに町民の皆様のご理解とご支援を賜りたく存じます。

基本方針
 本年1月の町長選挙におきまして、当選という結果を頂戴し、3期目の町政を担わせていただくことになりました。大変光栄に存じますとともに、身の引き締まる思いでございます。
 私は、町長就任以来、この町を「日本一住みよい町」、「日本一誇れる町」にするという目標を掲げてきました。そこに至るまでに、最大の懸念事項である人口減少に正面から向きあい、「この町の未来を変える。変えられるのは私たちだけ。」という合言葉を職員と共有し、町として組織的に粘り強く、人口減少を抑制する努力、そして備える努力をすることを一貫して政策の大方針としてきました。
 1期目の4年間は、「この町はこのままではいけない」という危機感と「この町ならできる」という希望を共有することからはじめて、人口減少に対応する人口ビジョンと地方創生総合戦略を策定し、組織を整え多様な政策を実行してきました。例えば、子育て支援課を新設し、切れ目ない子育て支援を掲げた諸政策を計画、実行しました。また、「町をオープンにして、東京圏を中心とした外部からどんどんヒトやモノやカネや情報を呼び込み、地域を活性化させる」ということを目的に官民連携プラットフォーム「よこらぼ」を立ち上げました。よこらぼは、いまや町の看板事業に成長し、地域おこし協力隊や地域活性化起業人などの人材の流入、多様な人材の町づくりへの参画、中心地づくりや町のブランド力形成にも繋がってきています。
 2期目の4年間は、令和元年度の台風19号による被害、いまだ終息していない新型コロナウイルス感染症、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻等に影響を受けたエネルギー・物価高騰など、様々な想定外の脅威にさらされた、さながら“試練の4年間”でした。厳しい外部環境にさらされた4年間でしたが、町民の皆様の温かく頼もしい、ご理解、ご協力によって、感染症対策やワクチン接種、多様な生活支援策や経済支援策の企画実行など、想定外の危機への対応を最優先としつつも、未来への投資も着実に実行してきました。この4年間で、人口減少の抑制、切れ目ない子育て支援の充実、先進的な教育環境づくり、交流人口の拡大、防災力の強化、町の中心地づくり、生活インフラの整備、きめ細やかな住民サービスの拡充など、しっかりと積み上げができたという手応えを感じています。
 とりわけ、令和4年度は、町造林を活用した木のぬくもりのある横瀬小学校新校舎の完成、さらに、町の新たな拠点となるLAC横瀬、ナゼラボの民営施設がエリア898隣接地にオープンし、町民会館やチャレンジキッチンENgaWAもあわせて、課題であった町の中心地づくりに大きな進捗がありました。JAちちぶ横瀬支店の店舗統合に伴う中心地空洞化の懸念という「ピンチ」をちちぶ農業協同組合様のご協力もあり、「チャンス」にうまく転換することができたと思います。
 さらに、地域おこし協力隊、地域活性化起業人、企業版ふるさと納税の制度を有効活用し、農業振興、地域振興、中心地づくり、まちづくり、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進など、様々な分野で、成果を上げられるようになってきました。これらの制度は、大きな財政的な負担を負うことのない、町にとって、たいへん有益な制度です。これからも積極的に活用していきます。
 また、令和4年4月には、多様化する町民の皆様の困りごとに対応するため、福祉部門を再編するとともに、町民の皆様が気軽に相談できる「なんでも相談室」を新設しました。以降、町民の皆様から、生活困窮の問題や複合的な問題など多様な相談が寄せられるようになりました。ここを端緒に「日本一相談しやすい役場」を掲げ、さらに、町民の皆様の困りごとに丁寧に寄り添っていきたいと考えます。

 町民の皆様と共に作り上げてきたまちづくりが、ここへきて対外的にご評価をいただけることも増えてきました。今年度も、大手住宅情報メディアによる「住み続けたい町ランキング」に、遠郊外の小規模自治体としては異例の2年連続上位ランクインとなりました。さらに、当町は、総務省による、令和4年度ふるさとづくり大賞優秀賞を受賞しました。よこらぼによるまちづくりの展開や、日本一チャレンジする町、チャレンジを応援する町としてのブランディングなどが評価されたものです。ご評価いただくことはありがたいことですが、私たちの「この町の未来を変えるチャレンジ」はまだまだ途上で、続きがあります。私たちは、これまで積み上げてきたものを次に繋げていかねばなりません。問題は、ここから先です。ここから先は、あらためて、危機感をもって町政運営に臨まなければならないと考えています。以下、3つの厳しい外部環境を想定する必要があるからです。
 1つは、コロナによるマイナスの影響です。ここまで3年超に及ぶコロナ禍は、私たちの生活様式を変え、地域経済の面や、人々の繋がりに関して深刻な影響を及ぼしています。コロナを経て、現れてくる新しい世界、新しい人々の流れ、行動パターンなどに的確に、そして柔軟に対応していくこと、及び、失われかねない人の輪、地域の繋がりをあらためて再構築していく必要があります。
 2つ目は、近時のエネルギー価格や資源価格の高騰に起因する生活コストの上昇です。生活困窮への対応、生活支援や相談機能の充実などが重要な課題になります。「なんでも相談室」を軸に、福祉部門の連携をより深め町民の皆様一人ひとりに寄り添うこと、経済的負担の大きな子育て世代への支援を拡充し、当町が掲げてきた切れ目ない子育て支援を進化させること、など、鋭意進めていきます。
 3つ目は、この町の人口構成です。この先は、何もしなければ、人口減少の谷はより深くなります。当町で最も人口割合が多くて、町や地域を中心となって支えていただいている団塊の世代が、この先、後期高齢者に移行していきます。町の活力を維持発展させること、世代を上手に繋ぐこと、が大きな課題になります。よこらぼをベースに培ってきた人的ネットワークやアイデア、民間活力等により、世代を繋ぐサポート、空き家・空き地・耕作放棄地対策、森林有効活用等に取り組んでいきます。
 これら課題を乗り越えていくために、令和5年度は、あらためて、町民の声を拾うこと、とりわけ“声なき声”を拾うことがたいへん重要になります。令和5年度は、第6次横瀬町総合振興計画前期基本計画の最終年度になります。各事業の仕上げに全力で取り組むとともに、施策の内容と結果の検証を行います。そして、同計画後期基本計画、及び、障がい福祉計画、介護保険事業計画、子ども・子育て支援事業計画等の策定にあたっては、町民の皆様が、何に困っているのか、何を必要としているのか、どうしたらもっと幸福になるのか、一歩踏み込んで、町民の声を拾い、政策に繋げていきます。
 「カラフルタウン」を目指す第6次総合振興計画の7つの柱は、「人づくり」ではじまり、「人の輪づくり」で終わります。施策の中心は、「ひと」です。「一人ひとりはいろいろな人がいて、皆その人らしく幸せに生きている」状態を目指しています。“ウエルビーイング”という言葉がありますが、当町においては、“その人らしく幸せに生きている状態”を“ウエルビーイング”と考え、そのために行政としてできることを追求していきます。
 横瀬町は、これから先、厳しい外部環境におかれます。乗り越えなければならない課題がたくさんあります。それでも、この町には、それを上回る「希望」と「可能性」にあふれています。この町は、まだまだ進化できます。令和5年度も横瀬町らしく、職員と一丸となってチャレンジしていきますのでなにとぞよろしくお願い申し上げます。

令和5年度 重点施策
 続きまして、新年度の重点施策について説明させていただきます。
第6次横瀬町総合振興計画の目標「カラフルタウン」実現に向けた7つの柱ごとに、重点施策を申し上げます。
 1の柱、切れ目のない子育て支援と教育の連携を目指す「人づくり」です。
 はじめに、「横瀬小学校新校舎」の建築についてです。木のぬくもりがあり、快適で環境に優しい新校舎が、来る3月25日に竣工記念式典を挙行し、完成を迎えます。令和5年度は、「横瀬小学校校舎整備事業」の集大成の年として、歴史ある木造校舎の改修、特別教室棟の解体、外構工事に取り組んでいきます。
 次に、結婚・妊娠・出産・育児の切れ目ない支援を拡充します。交付要件を拡大した結婚新生活にかかる支援や、妊娠届と出生届の提出後にそれぞれ5万円を支給する「出産・子育て応援金」、出産時と小学校、中学校入学時での祝い金に加え、中学校の卒業という巣立ちを応援する「巣立ち応援金」を新設します。さらに踏み込み、小中学校の給食費を無償化し、切れ目ない支援を進化させます
 さらに、子ども・子育て支援のための施策を総合的に推進するため、第3期の「子ども・子育て支援事業計画」を策定していきます。

 次に、2の柱、全ての町民が健康に暮らせることを目指す「健康づくり」です。
 第6次横瀬町総合振興計画において、達成すべきこの柱の基本目標にしているのは、65歳の健康寿命(=要介護2以上になるまでの期間)です。計画策定基準値、男性17.82年、女性20.20年から、直近データ(令和2年度)では、男性17.95年、女性20.90年と、健康寿命は伸びてきています。様々な工夫を凝らしながら、引き続き、町民の健康寿命の延伸を図っていきます。
 まず、令和3年度から本格的に始動しました「日本一歩きたくなる町プロジェクト」ですが、新たに選定し、ベンチを設置したウオーキングコースを活用したウオーキング教室等を、引き続き、実施していきます。

 また、買い物の機会や町民同士の交流の機会を確保するとともに、高齢者等の見守り活動を実施する事業者の積極的な参入を促進するため、移動スーパーの事業者参入を支援していきます。
 さらに、障がい福祉関連及び高齢者福祉関連の諸施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、「障がい福祉計画等」及び「介護保険事業計画等」を策定していきます。

 次に、3の柱、防災、防犯、防火対策や、交通安全対策を推進し、全ての町民が安全で安心に生活できる環境づくりを目指す「安全安心づくり」です。
 昨今の気候変動の影響などもあり、毎年のように全国各地で大きな災害が発生しています。当町は、ここまでは、比較的被災経験の少ない町ですが、いついかなる災害に見舞われても、対応できる体制を整えていきます。
 防災対策として、避難所用簡易トイレをはじめとする物資・資材等の災害用備蓄品を計画的に整備し、万一の災害時に備えます。
 町民の生活基盤である町道については、町道3号線、5号線、3175号線及び9号線等の道路整備を鋭意進めます。また、一般国道299号及び主要地方道熊谷小川秩父線に係る交差点改良及び歩道整備を積極的に促進し、利用者の安全性・利便性の向上、渋滞の解消を図ります。
 令和3年度から運行を開始した、予約型乗合タクシー“乗合ブコーさん号”ですが、今年度、秩父市との連携事業により、利用者の声を聞きながら、秩父市内での乗降場所を3箇所増設しました。引き続き、町民にとって利便性の高い公共交通を目指していきます。また、地域公共交通では、路線バスへの補助を継続していきます。

 次に、4の柱、多様な働き方や生き方が実現できる環境を目指す「産業づくり雇用づくり」です。
 7年目に入った官民連携プラットホーム「よこらぼ」は、総務省主催の「令和4年度ふるさとづくり大賞」優秀賞を受賞しました。この受賞を励みに、町のさらなる活性化に向けて、今後とも積極的に取り組んでいきます。
 よこらぼは、2月末現在で、提案件数210件、採択件数127件と、提案者が新たな提案者を生む好循環により、空き家対策、健康づくり、地域振興、環境対策など、様々な分野において事業提案がされました。
 「日本一チャレンジする町、日本一チャレンジを応援する町」として、事業の立上げや実証試験フィールドを提供するという今までのスタイルは継続し、「ヒト、モノ、カネ、情報」の流れを促進し、町内の活性化、住民福祉の向上に繋げていきます。
 また、「道の駅果樹公園あしがくぼ」や「キッチンENgaWA」、「ENgaWA駅前食堂」などの指定管理を行っている、有限会社果樹公園あしがくぼ、その100%出資の子会社である地域商社「株式会社ENgaWA」は、地域活性化起業人の支援のもと、地場産品を活用した商品開発などがはじまりました。開発された商品は、町の貴重な財源として見込めるまでに成長してきた「ふるさと納税」の返礼品としても活用するとともに、町内の新たな経済循環、雇用創出までを見据えて、引き続き、連携・協力しながら取り組んでいきます。
 「道の駅果樹公園あしがくぼ」は、居心地感のよい道の駅づくりを進めるため、農産物直売所や食堂厨房などの改修に取り組みます。
 さらに、町の農業の振興を総合的かつ計画的に図るため、「農業振興地域整備計画」の本編を策定していきます。
 UIJターンを促進するため、東京圏から移住してきた起業者へ、支援金等を交付する「移住就業等支援金支給事業」や、移住して秩父地域内外の企業就職者への支援となる「定住就職促進奨励金」などを引き続き実施します。
 
 次に、5の柱、観光などで訪れる交流人口や、地域や地域の人々と多様に関わる、地域外の関係人口の増加を図り、賑わいを目指す「賑わいづくり中心地づくり」です。
 今年度、関係機関と連携し旧JAちちぶ横瀬支店の建物を利活用したテレワーク拠点整備支援事業等を進め、LAC横瀬がオープンしました。さらに、旧JAちちぶ横瀬支店敷地内に、よこらぼへの提案からはじまった、子ども第3の居場所「ナゼラボ」も誕生しました。これまでの、公共施設である町民会館、歴史民俗資料館、エリア898、キッチンENgaWAに、民間施設2施設が加わることで、さらに、様々な地域・年代の方々、誰もが気軽に立ち寄り、集まり、交流し、活動する、まさに「カラフルタウン」を体現するエリアとなり、横瀬らしい中心地を形成しつつあります。拠点の充実を図るとともに、今後は、ウオーターパーク・シラヤマや、兎澤町有地を含む横瀬駅周辺などまで含めて「賑わいづくり中心地づくり」の発展的形成を図っていきます。
 また、令和3年度から始動した「日本一歩きたくなる町プロジェクト」として、今年度は、里山まるマルシェなどのイベントの開催や、ウオーキングコースの整備、ウオーキングツアーの造成など、関係機関との連携により、ウオーキング文化の醸成、歩きたくなる町としてのブランディングを図ってきました。
 令和5年度は、武甲山一の鳥居付近の駐車場の整備や、道標の改修をはじめ、イベントの開催、ウオーキングコースの整備を進め、引き続き、日本一歩きたくなる町づくりを推進していきます。

 次に、6の柱、自然を大切にし、美しい景観と暮らしやすい住環境が調った、自然と共存する暮らしを目指す「景観環境づくり」です。
 省エネルギー対策として、今年度、横瀬モデルとなる省エネ住宅の調査・基準を進めてきましたが、令和5年度は、横瀬モデル省エネ住宅計画を策定していきます。
 住宅環境改善促進補助事業として、既存住宅のリフォームや省エネルギー改修に対する補助を行い、居住環境の向上やクリーンエネルギーの普及、空き家の有効活用の促進を図ります。
 空き家対策は、空家対策計画による空き家の適正な管理を推進するとともに、空き家バンクや補助制度の活用など、空き家の有効活用を目指します。引き続き、老朽空き家の除却補助、危険なブロック塀の撤去補助も行います。
 また、野生動物による農作物等への被害を防止するため、新たに、町や関係団体で構成する鳥獣害対策協議会を設置し、有害鳥獣被害防止対策を強化していきます。
 これまでの特定環境保全公共下水道事業と浄化槽設置管理事業それぞれの特別会計から、これら2特別会計を下水道事業として公営企業会計へ移行し、経営基盤の強化と財政マネジメントの向上等を図ります。

 次に、7つの柱、温かい人の輪がたくさん生まれ続け、豊かな多様性があふれる町を目指す「人の輪づくり」です。
 コロナ禍の影響で、3年にわたり町の様々なイベントが中止を余儀なくされ、人と人が触れ合う機会が激減しました。
 令和5年度は、「町民体育祭」や「よこぜまつり」など、コロナ禍を経ての状況をよく踏まえて、イベント内容を吟味し、開催に向けての努力をしていきます。
 また、「日本一歩きたくなる町プロジェクト」をはじめ、様々な事業・イベントの中で、引き続き、内容等に工夫を凝らし、人の輪づくりに繋げていきます。
 地域おこし協力隊推進事業では、地域外の人材を積極的に誘致し、その定住・定着を図るため、林業分野、有害鳥獣対策を含む農業分野、観光分野、そして、地域商社である株式会社ENgaWAでの活動など、行政課題に対応した地域活性化に意欲のある隊員を募集します。

 最後に、7つの柱を支える土台として、町民の利便性向上、コミュニケーション促進、事務の効率化のための「人に優しいテクノロジーの活用計画」に基づく、各階層におけるDXや7つの柱におけるDXの各分野での取り組みをはじめました。
 令和5年度も引き続き、地域活性化起業人や企業版ふるさと納税制度など民間活力をも積極的に活用し、総合振興計画の目的達成に向けたテクノロジーの活用を進めていきます。
 さらに、「日本一相談しやすい役場」を目指して、なんでも相談室を軸に福祉分野の連携を進めるとともに、来庁者にとって、より使いやすく親しみやすくなるよう、庁舎の内装、レイアウトの刷新を図っていきます。
 秩父地域の広域連携については、全国のモデルになるような連携を進められていると認識しており、し尿処理事業広域化などの新しい展開においても積極的に連携を図っていきます。
 広域連携に加えて、昨年9月に、福島県磐梯町と「広域・共創ネットワーク構築に関する協定書」と締結し、それぞれの得意領域を生かした取り組みをはじめました。同町と、引き続き、目的に向けて、交流を深め、互いの持つ資源や特長を活かしながら幅広い分野で連携・協力をするとともに、地域を超えた多様な自治体連携もさらに展開していきます。

令和5年度は、第6次横瀬町総合振興計画前期基本計画の最終年度であり、後期基本計画の策定年度でもあります。また、7つの柱ごとに掲げた重点施策の中にもあるように、各分野の計画の策定年度となっております。町の声をしっかり拾い上げ、有機的かつ効果的に策定するよう進めていきます。 

 以上、令和5年度における第6次横瀬町総合振興計画の目標「カラフルタウン」実現に向けた、重点施策を申し上げました。

 続きまして、令和5年度予算の概要です。

令和5年度予算概要

議案第23号 令和5年度横瀬町一般会計予算
議案第24号 令和5年度横瀬町国民健康保険特別会計予算
議案第25号 令和5年度横瀬町介護保険特別会計予算
議案第26号 令和5年度横瀬町後期高齢者医療特別会計予算
議案第27号 令和5年度横瀬町下水道事業会計予算
の概要を申し上げます。

 令和5年度は、第6次横瀬町総合振興計画の前期基本計画の最終年度であり、後期基本計画の策定年度でもあります。
 これまで実施してきた施策の効果検証等を行いながら、引き続き、「カラフルタウン」そしてその先にある、「日本一住みよい町、日本一誇れる町」の実現に向けて、着実に事業を進めていきます。
 コロナ禍や物価高騰などが続く厳しい状況ではありますが、限られた財源を適切に配分しつつ、積極的に事業を進めていく予算を編成しました。
 その概要を申し上げます。

 令和5年度の予算額は、一般会計42億1,700万円、特別会計3会計合計17億2,094万4千円、公営企業会計5億6,251万4千円、全体での総額は、65億45万8千円となります。
 続きまして、予算の主な内容を申し上げます。
 まず、一般会計ですが、歳入歳出予算総額42億1,700万円は、前年度と比較して、3億4,700万円の減額となります。
 歳入予算の柱である町税は、11億76万8千円で、歳入の26.1%を占め、前年度と比較して、1,302万3千円の増額となります。このうち、法人町民税は、企業業績が回復基調で推移していることから、前年度より711万9千円の増額を見込んでおります。
 地方交付税は、前年度の交付実績等により、普通交付税12億3,128万4千円、特別交付税1億8,845万4千円を計上し、歳入の33.7%を占めています。
 国庫支出金は、障害者自立支援給付費国庫負担金7,142万2千円、子どものための教育・保育給付費国庫負担金、児童手当国庫負担金が1億3,653万円3千円、社会資本整備総合交付金5,257万3千円などを見込んでおりますが、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の皆減などにより、前年度比31.1%の減、3億4,632万6千円を計上しました。
 県支出金は、障害者自立支援給付費県負担金3,571万1千円、子どものための教育・保育給付費県負担金、児童手当県負担金が4,484万6千円、国民健康保険及び後期高齢者医療保険にかかる基盤安定県負担金3,293万円6千円などを見込み、前年度比2.3%減の2億2,077万1千円を計上しました。
 町債は、横瀬小学校建築関連の公共施設等適正管理推進事業債が大幅な減で、1億4,220万円、秩父広域市町村圏組合の水道事業に対する出資債1億450万円、町道改良事業債4,460万円、臨時財政対策債2,411万4千円などを見込み、前年度比53.9%減の3億1,721万4千円となります。

 続きまして、歳出について性質別に主な内容をご説明申し上げます。
 人件費は、8億2,485万5千円で、歳出全体の19.6%を占めており、前年度と比較して3.0%、2,398万1千円の増額となります。
 物件費は7億6,840万4千円で、全体の18.2%を占め、前年度と比較して0.3%、221万6千円の増額ですが、主な事業としては、地域おこし協力隊活動業務委託料、学校給食にかかる材料費及び調理等業務委託料や、職員業務用端末購入費などがあります。
 扶助費は、4億8,484万7千円で、前年度と比較して2.5%、1,232万円の減額ですが、このうち最も多くを占めているのが管外保育所運営費委託料で、1億5,028万9千円となります。
 補助費等は、8億2,405万3千円の計上で、歳出の19.5%を占めていますが、この大半を占めているのが秩父広域市町村圏組合への負担金で、3億657万7千円となります。
 普通建設事業費は、4億106万8千円で、前年度より54.4%、4億7,751万2千円の減額となります。事業費の主なものとして、横瀬小学校校舎整備事業1億5,381万2千円、社会資本整備総合交付金町道整備事業1億7,797万円などがあります。
 公債費は、3億4,052万1千円を計上しました。前年度と比較すると、13.0%、3,920万8千円の増額となっています。
 
 続きまして、特別会計です。

 まず、国民健康保険特別会計ですが、国民健康保険制度は、平成30年度から埼玉県が財政運営の主体となり、町は資格管理、保険給付、保険税の賦課・徴収、保健事業などの業務を行っています。
 予算総額は、8億1,516万3千円で、対前年度8.7%の減となっています。
 歳入では、主に国民健康保険税1億5,339万6千円、県支出金5億7,782万円を計上しました。
 歳出では、保険給付費が5億6,268万3千円で、全体の69.0%を占めていますが、前年度に比べ7,738万8千円の減額となります。

 続いて、介護保険特別会計ですが、予算総額は、7億8,306万円で、対前年度に比べ666万2千円の減額となります。
 歳入では、主に保険料1億6,696万円、支払基金交付金2億448万4千円を計上しました。
 歳出では、保険給付費が7億2,471万9千円、地域支援事業費が4,398万4千円で、全体の98.2%を占めています。

 続いて、後期高齢者医療特別会計ですが、後期高齢者医療制度は、町と埼玉県後期高齢者医療広域連合とが連携して運営しています。
 予算総額は、1億2,272万1千円で、対前年度9.1%、1,022万4千円の増額となります。
 歳入では、保険料と一般会計からの繰入金で、歳出では、広域連合への負担金が総額の98.1%を占めています。

 続きまして、令和5年度から特別会計から公営企業会計へ移行します下水道事業会計です。
 令和4年度までは、下水道特別会計及び浄化槽設置管理事業特別会計、それぞれの特別会計でありましたが、国の要請により、この2つの特別会計を1つの公営企業会計にしたものです。
 まず、収益的収入は、3億4,286万円、収益的支出は、3億3,230万3千円を計上しました。
 また、資本的収入は、1億8,625万6千円、収益的支出は、2億3,021万1千円を計上しました。
 従って、不足する額4,395万5千円は、当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額784万円、引継金2,804万7千円、当年度分損益勘定留保資金806万8千円で補てんするものであります。

 以上、「施政方針」及び「令和5年度予算概要」について述べさせていただきました。

 議員各位並びに町民の皆様には、行政運営により一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。