少子化問題や地方創生のなかで、非常に重要な指標に「合計特殊出生率」というのがあります。12月に県から公表された平成29年の市町村別「合計特殊出生率」で、横瀬が埼玉県の63市町村の中で一番になりました。これは、15歳から49歳までの女性の年齢別の出生率を合計した数値で、わかりやすくいうと、1人の女性が生涯に産むことが見込まれる子どもの数を示しています。親(男女)は2人ですので、この合計特殊出生率が2(正確には2.07)を超えていると人口が維持されるということになります。
少子化に悩む日本全体では、現状1.4程度で、この数字を引き上げるための少子化対策がいろいろと議論されています。わが町においても横瀬町地方創生総合戦略の中で、重要な指標として、平成26年の1.35を平成31に1.6まで引き上げる数値目標をつくって諸施策を実施しています。
公表された平成29年の数値、1位の横瀬町は1.82(2位は滑川町1.69)となっていました。もちろん、年による格差も大きいですし、これからも上がったり下がったりはすると思いますが、「瞬間風速」とはいえ、この人口減少地域の町が1位になったことには、危機感もって子育て支援策に力を注いできた身からすると、たいへん勇気づけられる思いがします。
人口減少が町の最大の課題ですので、出生数やこの合計特殊出生率が今は重要な指標なわけですけれど、その先にある「もっと大切なこと」は「数」や「率」ではなくて、生まれてきた一人一人が幸せになることだと思います。切れ目の無い、そしてきめの細かい子育て支援を更に磨いてゆきたいと思います。