「どぶろく」は、コメと米こうじと水のみを発酵させてつくる酒です。すごく簡単にいうと、漉(こ)していない日本酒で、うまみ成分も多く、コクのある味が特徴です。日本酒、ウイスキー、ワイン、地ビール、焼酎とお酒なら地場産でなんでもそろう秩父地域に、新しく、横瀬町産のどぶろく(銘柄は「花咲山」)が加わりました。
どぶろくをつくるためには他の酒類と同様に酒類製造免許が必要で、これがなかなか簡単ではないのですが、「横瀬そば会」の皆さんが横瀬町の新たな特産品をつくろうと一念発起、まずは「よこらぼ」に提案・採択され、官(役場)と民(そばの会)が連携して、県・国に働きかけ、そして、晴れて昨年8月、地域を限定して規制緩和をする国の「構造改革特区」に「都心近くのいなかまち よこぜどぶろく特区」として認定され、今年2月に酒類製造免許を取得しました。
私も試しにいただきましたが、香りもよく、コメのうまみにさわやかな酸味が乗っていて、後味もよく、なかなかのものでした。当のそば会の皆さんが「最初からこんなにうまくできるとは思わなかった」というのがうなずける出来栄えと思います。
今回の仕込みの原料米は、横瀬町で無農薬栽培されたコシヒカリですが、今後は古代米を使っての仕込みにもチャレンジされるそうです。どぶろく「花咲山」、町の皆さんも是非注目してみてください。なお、この「花咲山」、飲み口はいいのに、日本酒と同程度のアルコール度数です。飲みすぎには十分注意して楽しんでくださいませ。