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半鐘

更新日: ページ番号:053716

・町指定有形文化財(工芸品)
・令和4年6月27日指定
・所在地 横瀬町大字横瀬1399番地
・所有者/管理者 大忠院
・公開/非公開  公開

通例の和鐘形式を示す。笠形が高く盛りあがり、撫で肩の鐘形は江戸鐘の一典型といえる。乳が三列三段、撞座が単弁十七葉蓮華文であるのは異例であり、鋳物師倉林太郎兵衛による独自の意匠かと考えられる。
池の間三区にわたって施されて陰刻銘により、本鐘が天明3年(1783年)冬に愛宕山大権現に奉納されたことが知られる。地元の愛宕講中町田四郎七以下8名が願主となり、同じく地元の小石川平左衛門以下六名が与力となったこと、時の大忠院住職は第八世見幸(大雲見幸、文化5年8月10日寂)で、鋳物師は兒玉金屋の倉林太郎兵衛であったこと等奉納事情の詳細が明らかとなるのは貴重である。
江戸鐘としては標準的な出来栄えながら、銘により今は廃社となった愛宕社への奉納鐘として、当寺の地元の篤い信仰活動があったことを証する遺品であり、歴史的、宗教史的に貴重。