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卜雲寺の清涼寺式釈迦如来立像

更新日: ページ番号:000829
卜雲寺の清涼寺式釈迦如来立像
  • 町指定有形文化財(彫刻)
  • 昭和63年3月25日指定
  • 所在地 横瀬町大字横瀬1430番地
  • 管理者 個人

京都嵯峨の清涼寺にある釈迦如来立像は東大寺の僧奝然が寛和2年(986)宋より護持し、入洛したが、後世に多くの模作が現れ、これを清涼寺式釈迦如来立像と呼んでいる。

この像は、縄目状の編髪、水波状の衣文を示す通肩の衲衣など、清涼寺式の特徴をよく表しており、像高92.3cmの寄木造り。

彫眼であり、肉髻珠には水晶を入れ、白亳は欠失していたが、平成7年10月に修復した。螺髪は巻縄状に切付とする。頭部は一木であり、体幹部に差首とする。体幹部は前、中、背面と3材からなり、中を内刳り風に仕上げている。また背面左肩部に上下2材の別材を寄せる。背面の腰部に3.8cm×11.5cmの窓があるが、胎内納入物は現在残されていない。室町時代に製作されたものである。

なお、この形式の像は関西に多く、埼玉では行田市にあり、秩父では唯一のものである。